新年度はじまる。

あけましておめでとうございます.

という日本ならではの「新年度」.授業も始まるし,ドタバタドタバタしていて,すっかりブログの更新は滞ってしまいました(いつものこと).

あまり時間がないので,いくつか,でも,あとでまとめておきたいこと.

  1. 3月22日は卒業式.初めて出席(1年目は出てもほとんど知っている学生がいなかった…).研究室のみんなは,進路が決まってよかった.おめでとう.
  2. 3月末に,SITE (Society for Information Technology and Teacher Education) という会議に行ってきました.詳細,twitterでつぶやいたりしましたが,とくにinvited speakersがおもしろく,大変ためになりました.以下,詳細は後述(いつ書くことやら)ですが,主な話題.
    • HarvardのChris Dedeが来て,21st Century Skillsのはなし.この話は,3月末に三宅なほみ先生と大島純先生を中心に輪読会を行ったATC21S (Assessment and Teaching of 21st Century Skills)というMicrosoft, Cisco, Intel+学習科学研究者のwhite paperに載っていた話と関連.大変面白かった.要復習.
    • Erin ReillyのRemix culture for learningも大変面白かった.New Media Literacyと新しいculture for learning.
  3. 今年の卒業制作の学生さんは,主に生涯教育をターゲットとしている.そのうちせっかくなので自分たちの卒業制作(研究)の自己紹介をさせたいと思っている.
  4. 今年のプロジェクトの学生さんは,博物館・美術館学習支援.詳細はまだ詰まっていないが,春合宿など充実.
  5. この半月くらい,学部初年次教育”リテラシー演習”のリニューアル工事.2年目にして再設計(当たり前か).でも昨年度の授業はハードだけど役に立つと好評だったらしい(某学生評価冊子による).そういうのを見ると,設計に携わった者としては素直にウレシイ.

そんなこんなで,今日からゼミ.明日はプロジェクトと教職で3コマ,明後日はリテラシー演習2コマに専門1コマと続くのでした.

カテゴリー: 未分類 | コメントをどうぞ

ハングリー精神

石井裕先生(神戸大時代の同僚ではなく,MITの大先生)のステキな言葉.石井先生とはCSCL2005@台湾で一度ドクターの指導教員だった加藤浩先生にご紹介いただいたくらいなので,ご本人に覚えていただいてはいないと思いますが,激しい人だと思いました.

何かのプレッシャーがなければ、必死さは生まれないと思っています。自由に研究していい、と言われて、本当にいい研究ができるかどうか。忙しいからこそ必 死になる。忙しさの中で必死にヒントを見つける。飽食の時代で恵まれすぎていることは、意外に不幸なことなのかもしれない。飢えがないからです。適度なプレッシャーがあるほうが、実はいいんです。

(中略)

MITの学生たちが目を輝かせるのは、自分が作った技術やアイデアが社会に貢献し、社会に残るかもしれないのだ、という事実を知ったときです。見つめている視点が高い。だから小さな成功に満足することはない。小さな成功を守ろうとすることもない。一度の成功で満足もしない。

39歳でMIT教授!タンジブル・ビッツを生んだ石井裕 リクナビNEXT Tech総研)

基本的に,MITであろうとなかろうと,”学生たちが目を輝かせるのは、自分が作った技術やアイデアが社会に貢献し、社会に残るかもしれないのだ、という事実を知ったとき”だと思う.うちの学生でもそう.その視点を獲得できるかどうかが,おそらくうちの学生が”一皮むける”チャンスをゲットできるか否かの境目なんだろうな.

「プロジェクト」をやっていて面白いのは,そういう学生を見たときです.明らかに変わる.毎年そういう学生を見ます.大きく変化し,飛躍します.

ぜひ今年の「プロジェクト」の学生も,心底そう思える境地に到達していただきたいと願っています.

そして石井さんが持っているこのハングリー精神は,私も常に忘れないように肝に銘じたいと思います.忙しいことが必ずしもいいとは思わない.しかし,限られた時間でよりよい研究をアウトプットしていくハングリー精神は大切にしなければならないし,常に上を目指してチャレンジしていくことを肝に銘じなければならない.

カテゴリー: essay | コメントは受け付けていません。

卒論の学会発表!

3月5日(土)に,広島大学にて日本教育工学会研究会が開催されました!

当研究室の卒論生,菊池裕史くんが学会発表でした.

kikuchi_hiroshima
(photo by 山田さん@金沢大

菊池裕史・中村泰・望月俊男(2010) Google Street Viewを利用した国際理解学習の実践.日本教育工学会研究会研究報告集,JSET10-1,pp.27-34

初めての学会発表でした.前日,一生懸命練習をしまして,本番はバッチリと堂々こなしてくれました.お疲れ様でした!

彼は,東京大学大学院学際情報学府の山内先生の研究室へ進学します.
国際理解学習について続けていきたいとのこと.引き続き,がんばってください.

カテゴリー: lab | コメントは受け付けていません。

2009年度の振り返り

もうすぐ2009年度が終わりますね.
2009年度の総括を簡単にしてみたいと思います.

■研究

研究は,たくさんのプロジェクトを抱えすぎて,同時並行できないので,全体的な進捗が良くないと感じています.その中でも,以下のような成果が出てきました.

  • CSCL2009でBest Technology Design Awardを受賞
    東京大学に勤めていたときに開発したeJournalPlusの協調学習機能の開発に焦点を当てて発表をしてきました.なんか候補らしい…と聞いていましたが,あまり期待をせずに(授業もあったし)最終日を待たずに帰国してしまったら,途中のフランクフルト空港で受賞の連絡が….これも苦労して開発したプロジェクトの皆さん(とくに渡部さん@元マイクロソフトディベロップメント,ヨハンソンさん@元日本SGI)のおかげです.
    そして,代理で受け取ってくださった宮原さん@東京大学,ありがとうございました.宮原さんは受賞者と勘違いされて,空港でもいろいろと声をかけられたそうです.よかったですね(笑).
  • SNSを使った教育実習支援のプロジェクトで論文が採録・掲載
    専修大学に来て始めた教育実習支援のためのSNS活用のプロジェクトで論文が資料として,日本教育工学会論文誌の特集号「協調学習とネットワークコミュニティ」に採録されました.ICCE2009@香港でも発表をしてきました.先日は京都外国語大学でこの話をしてきました.2年間続けていますが,なかなか学生の皆さんが有効に使ってくれているようで,良い感触を得ています.これは専修大学個人研究助成の支援をいただきました.大変ありがとうございます.
  • マンガ表現システムVoicingBoardを使った学習指導案作成支援プロジェクトの論文が採録
    鈴木栄幸先生@茨城大学が開発されているVoicingBoardというマンガ表現支援システムを使って学習指導案の作成,授業設計を支援するプロジェクトを科学研究費補助金で推進しています.昨日,日本科学教育学会の論文誌特集号「学習場面における他者との関わり―理論,実践,システム開発」に資料論文として採録されたとの連絡をいただきました.私は共同研究者としての関わりですが,大変よかったです.
  • ラーニングスペースに関する書籍が完成
    とはいっても,その一端を書きました.山内さん林さん,西森さん,椿本さん@東大柳澤先生@千葉大,河西さん@玉川大のプロジェクトです.東大時代から3年間いろいろな新しい学習空間に行ったり,資料を読み込んで情報収集を続けてきました.5月にボイックスから,「学びの空間が大学を変えるラーニング スタジオ・ラーニングコモンズ・コミュニケーションスペースの展開」というタイトルで発売されます.これも多数の訪問先の皆様のご協力を頂いて完成しました.ありがとうございました.

■教育

  • 3名が卒業論文を書きました
    今年から卒論生を受け入れはじめました.3人の男子学生の指導を行いましたが,試行錯誤の中で進めていきました.とはいっても,学校教育に関わる学生がほとんどだったので,指導はしやすかった方ではないかと思います.目白大学の藤谷先生名古屋市立戸田小学校の廣田先生つくば市立栗原小学校の中村先生には,本当にお世話になりました.とくに中村先生は共同研究者として関わりをもっていただきました.卒論を製本に出して,ようやく一段落です.
  • 初めて「プロジェクト」を一人で担当
    この学部のコア・カリキュラムである「プロジェクト」を初めて単独で担当しました.高齢者のライフスタイルを支援するプロジェクトを担当しましたが,これも専門外でしたのでいろいろ苦戦しました.社学連携も初めて経験して,暗中模索で難しいところがありましたが,学長室企画課の皆さん,川崎市の皆さん,快く学生を受け容れてくださった高齢者の皆さんのおかげで,どうにか成果を挙げることができました.学生さんたちもよく頑張りました.担当教員というより,ナビゲータとしてうまくできなかった部分もありますが,卒業研究として続けたいと思える学生さんが出たことは,大変良かったと思います.また,朝日新聞さんにご取材いただいたのもよかったですね.
  • 新科目「リテラシー演習」のアドバイザーにトライ
    1年生の導入科目が新設され,直接は担当しなかったのですが,カリキュラムや教材製作を担当するアドバイザーとして参加しました.初年度だったせいもありますが,戦場のようになってしまい,非常勤の先生方にはご負担をおかけしました.国際交流基金の島田さんや,山形大学の松田さん,東京大学の椿本さんなど,日本語のプロや,初年次教育に強い東京大学の御園さん重田さんなど,多数の非常勤講師に支えられて,なんとか立ち上げを行うことができました.
  • その他,自分の授業の仕方を変えたり,いろいろなチャレンジができたと思います.

■その他

  • NHK高校講座「情報A」の講師をつとめました
    ディレクターの大房さんのご紹介で,不肖,ワタクシ,NHK教育テレビに出演させていただくことになりました.「情報をデザインする」「メディアを学ぼう(2)」を担当しています.しかし,テレビに出るというのは,なかなか大変な仕事でした….
  • それ以外に,「その他」が,あまり思いつかないですね….なんだか,大学にずっといた1年だったような気がします.

来年は,いよいよ3年目です.初めて同じ大学に3年勤めることになりました(笑).チャレンジ精神を忘れずに進んでいきたいと思っております.

カテゴリー: research | コメントをどうぞ

Media Labが新調された

MITに,新しいメディアラボの建物が出来たそうです.

MITのMedia Labが新しくなりました!

http://www.gizmodo.jp/2010/03/mitmedia_lab.html

Media Labは,Tangible bitsで有名な石井裕さん,LEGO MindstormやScratchなどの新しい子供向けの学習環境の研究をしているMitchel Resnickがいる研究所です.

建物はSFCの建物も設計した槇先生.このスダレの建物は,すごいですね...

カテゴリー: essay | コメントをどうぞ

A Vison of Student Today

3/5に日本教育工学会研究会がありました.
そこで安武先生@広島大学がご発表で使われていたビデオ.

Kansas State UniversityのDr. Michael Weschが,”イマドキの学生”についてまとめたビデオだそうです.
これをみると,学生の生活は,日本だけでなくヨーロッパでもアメリカでも同じなんだなあ,ということが良く分かりますね.

そうしたことを前提に授業を設計しなければならないし,学習環境を提案しなければならないのだということを心に留めておきたいものです.

カテゴリー: essay | コメントをどうぞ

関西の衝撃

村上さんにご招待いただき,京都外国語大学で講演をいたしました.
本学「教育実習」で,北澤さん@首都大にご協力いただきながら,私が展開しているSNSの実践についてです.

広島での研究会の午前中のセッションを終えてから直行したため,大分遅れていったので,日本語教師向けのSNSの実践の話をちょっとだけしか聞けなかったのですが,それはそれで大変面白そうでした.でも,その後の懇親会で衝撃的な事実が分かりました.

村上(2005, 2006, 2007, 2009)の4作品

は,関西人的には,”不合格”なギャグなんだそうです.

まあ,そうかも….でも村上さんは,コテコテ大阪の人ですが…(苦笑)

音だけで勝負するのはセコい,という中西先生@京都外大のお言葉が印象的でした.

ま,ダジャレなのですが,関西では,人を笑わせるのも一苦労ですねぇ(笑)

カテゴリー: essay | コメントは受け付けていません。

Horizon Report

もともとのドキュメントの内容をそのまま舐めた感じでした.

編集中のままpendingしていたら,もう日本語訳が出ちゃいましたが,当日紹介されたいろんなもの一覧.

TEEVE Project – Univ of Illinois – Tele-immersive Environment for EVErybody – beyond SL and Wii: http://ping.fm/KHSQB
Teleimmersion is telepresence in simultaneously experienced virtual world–rich shared experience. No avatar. It’s photorealistic.

HotSeat at Purdue – enterprise micro-blogging in higher ed: http://ping.fm/sdWgl
Hotseat doesn’t just replace Twitter, FB etc., but acts as a superset, letting user choose platform/interface they prefer.

CMU rents iPod Touch to students $30/sem to support polling and mobile computing: http://ping.fm/F5zvM

Critical Commons – for fair and critical participation in media culture: http://ping.fm/5pFZx
Holly Willis presenting on Critical Commons. A bold step in the direction of fair use.

Many Eyes – IBM data visualization tool: http://ping.fm/yalbx

ManyEyes for rhetorical analysis by prof from St Edwards- tree analysis tells more than word cloud. Horizon Report lightning round. Amazing use of visualization in rhetorical analysis: word clouds and word trees. Horizon example from St. Edward’s University www.thedigitalrhetorician.com

カテゴリー: research | コメントは受け付けていません。

ELI2010にきています

EDUCAUSE Learning Initiative (ELI) 2010が催されているテキサス州Austinに来ています.

EDUCAUSEは大学・大学教育の情報化に関する米国の任意団体..eduのドメインを管理していることでもよく知られています.毎年の年次大会はCIO関係,情報基盤関係の方も含めて多くの人が主に米国内からやってきます.

こちらは学習・教育に特化したSIGなので,情報系の人たちを除いた,500人くらいの人が来ているってかんじでしょうか.ファカルティが4割ほど占めているのが印象的です.

日本の方もちらほら.OUJの山田先生,山村先生,名古屋大学の梶田先生ともお会いしました.

現地では,TwitterとGoogle Waveの教育利用について,盛んに意見が交わされています.

個人的な経験からすると,日本だとどうしても授業以外のことをtweetしてしまいそうな感じがしますが,うまく活動がデザインされればよいbackchannelとして機能するかもしれないと思います.

やはり単に授業をつだるだけではなく,考えたことを話して議論する場として使うということ.つだるのは,今回外国人として来ていると,ついていけなくなってもTLを見ていればある程度のことが理解できるので,非常に助かっているのですが,それだけだと考えは深まらないし,本人にとって意味がなければ別のことをしてしまいそうです.

ちなみに,こんなのもありました.Purdue UniversityのHotseat.

インタラクティビティを高めるために,意見を吸い上げるというのに,いろいろと腐心するのは,どこの国でも一緒なんですね.Google モデレータや,名古屋大の佐藤くんのi-roomという研究を思い出しました.

Google Waveは,協同作業のプラットフォームとして注目されているようです.グループを自由に作って,共同ドキュメントを作ったり,写真を共有したり,ファイルも貼り付けられるし,Flashのビデオも自由に貼り付けたりできるのがとても印象的です.掲示板の機能を果たすこともできますね.

日本語での詳細な説明はこれが一番分かりやすいです.いままでWikiが一般人に難しいとされてきたようなので,その点で注目されているようです.

今日はこれ以外にも様々なことを情報収集しましたが,追って少しずつ報告します.

カテゴリー: research | コメントは受け付けていません。

2010年が始まりました

今年もどうぞよろしくお願いします.
新年を迎えるにあたり,CMSをWordPressに変えてみました.
まだ不具合もあるのですが,これから少しずつ直していきます.

いよいよ専修大学での生活も3年目を迎えます.
授業は,ようやく一段落しましたが,少しずつ改善をしていきたいと考えています.
2011年新設の科目の準備も始めなければなりませんね.

また,3月には初めての卒業生を出すことになります.
いま,卒論絶賛執筆中のはずです.
卒論生,修論生にとっては,天王山にさしかかる正月ですが,
これを真っ正面から乗り越えれば一皮むけます.
ぜひがんばって,よい卒論,修論を書いて欲しいと思います.
私も彼らを見習って,なんとか正月で,いくつかの原稿,論文の執筆,
分析などをすすめたいと思います.

これまれのふりかえり,今年の目標設定などは,次の機会に書きたいと思います.

カテゴリー: essay | コメントは受け付けていません。