プロジェクト中間発表会(7/24)

2010/07/29

ちょっと前になるが,3年生のプロジェクト発表会が7/24(土)に行われた.こちらは,ポスター形式で,前期期間中の成果をお互いに発表し,講評しあうというもの.

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私は現場監督でほとんど見ることができなかったが,今年は(本来の趣旨ではないのだが)4年生やOB/OGがたくさん集まっていろいろなアドバイスをしていってくれた.それはそれで素晴らしいことだと思う.

今年望月が担当しているプロジェクトは,学生提案で,大学生に美術館における経験の魅力を伝え,またその鑑賞体験を充実させようというもの.とくに前者が難題なのだが,キャンパスそばにある岡本太郎美術館や,総研大奥本素子先生,そして総研大の大学院生千葉くんなどのご協力をいただいて,学生たちが一生懸命プロジェクトを推進しています.写真は,発表会前に学生たちが夜遅くまで残って作った物を,4年生の先輩に見てもらっているところ(ピザは夜遅すぎたのでオマケ).

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いま現在は,開発物の仕様を詰めているところ.きのうも6時間ほど,あーでもない,こーでもないと議論していた.この過程は,学生時代にしかなかなかできないことで,とても貴重な時間.簡単には神は降臨しませんが,ここが勝負どころですね.

卒業制作中間発表会

2010/07/28

7/27(火)卒業制作中間発表会が行われました.

望月研は,佐々木さん・橋本さん組と若林さんが発表.

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佐々木さん,橋本さんは,「趣味活動充実のための発表の場としてのアプリケーションの制作と評価」というテーマで,昨年次に取り組んだプロジェクト学習の延長線で研究をしています.研究にしていくにあたって,生涯学習や地域情報化の取り組みをしっかり学んだ前期でした.予稿はこちら

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若林さんは,「デザイン思考を学ぶためのワークショップの開発」というテーマで取り組み中.デザイン思考と言っても幅広いので,とくに普段からよく見たり触れたりしているものの中にあるひらめきの存在を感じて,その大切さを学ぶワークショップをやってみるということでした.予稿はこちら

この中間発表会にさきだって,7月23日(木)には,玉川大学の堀田先生,明治大学の宮下先生+学生の皆さんがいらっしゃったときにもプレゼンをがんばってもらいました.大変ご好評を頂きました(堀田先生ブログ明治大学宮下研ブログ).

この1週間ばかりは大変だったと思います.お疲れ様!

29日にゼミをして,30日には東工大で発表.それで前期の定期スケジュールはおしまいです(卒業制作の研究や作業は続く…)

2010年前期授業評価:情報科教育論

2010/07/21

私の授業では,大学が実施している授業評価に加えて,オリジナルで授業評価を行っている.今年はその結果を公開してみようと思う(n=18).(1が全くあてはまらない,4がとてもあてはまる,のリッカートスケール)

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ちなみにこちらが,2008年度前期の授業評価(n=20).

johoka_summer2008

2008年は講師側からいくつか情報表現や量子化・標本化に関する実習をやらせながら,教材研究的に教科理解に至らせようとしていた.一方,2009年度からはジグソーを完全に導入して,情報科の教科内容理解を行わせた.過年度(2008年度)の授業評価と比べて,学生の指導要領理解や教科内容理解に関する主観的評価が高まっていることや,相手の発表を聞くだけでなく,自分たちなりにまとめ直して発表させるという活動をさせているのが効果的だと感じていることが分かる.

あと特徴的なのは,情報科の学習内容で取り扱う教科内容知識について10分間で分かりやすく解説する活動を行う「ショートレクチャー」.学生たちが教壇に立って,分かりやすく説明するというのは初めてだったり,実際,教科内容知識が十分身につかないままに教科教育法の授業を受講し始めているので(内容を知らないのに,内容をどう教授するかという方法論は身につくわけがない),いろんな意味でよい学習機会になっているようである.

早稲田大学の大学院生で,現職のN君に頼んで来ていただいて,模擬授業を展開してもらったのも良かったようだ.2008年に比べて,具体的なイメージが湧いてきているようである(2008年は後期に私が模擬授業をした).「来年度はもっと本物の先生を呼んで実際の話を聞ければいいなと思う」という意見が自由記述でみられたけど,学校の先生に来ていただくというのは大変なことなのです.せいぜい1,2回が限度で,それ以上は各自インターンシップや教科研修生に参加したりして学習して欲しいと思います(全部が授業でかたつくわけではない).

一方,年間指導計画や学習指導案の書き方は,体育会の学生さんがいて,試合の関係でジグソーを変更せざるを得なくなったため,かなり駆け足の説明になったことが問題だったと思われる.まあ,実際に何度も書いてその中で指摘することになるので,これから十分(私の)リカバリーが利くと考えている.

もともと講義がうまい方ではないけれども,講義の分量が減ると,その分自分のスキルが下がっているような感覚を覚えることがある.今回見てみると「説明が分かりやすい」については4段階で3を割っているので,少し自分の講義のスキルを上げていかないとまずいかな,というふうに感じている.

あとは,自由記述コメントへの回答.改善案を書いてもらっているのだが,結果的にコミュニケーションの手段となっているような気がする.

  • 「予定が変わったりして課題など提出や内容が伝わらない部分があったのではっきりしてほしい」
    →本質的にはシラバスは変更したくありません.結局こういう問題が起こるからです.でも体育会の学生さんが履修するにあたって,皆さんの学習機会が十分保証するためには変更するしかなかったのです.その上で,変更点をできるだけ明確にお知らせしていますが,今後はRenandiのお知らせ等をうまく使いたいと思いますが,学生さんもよく理解できていないと思われるときには積極的に質問をお願いします.
  • 「テスト問題も自分で調べてもどうしても分からない問題があったので解答を見せてほしい」
    →内容知識を学習するために,あえて解答無しの問題集を配って,その中から期末テストを出題しています.これに正解を付けるとどうなるか? 正解を丸暗記してしまう,ということが起こります.学期後に配布するとだいたい次の学年にコピーが行き渡ります.それは意図する学習活動ではありません(学生の立場からみたら,楽したいのは良く分かりますが).しかし同じ分量のまったく新しい問題集を別途準備している余裕は残念ながらありません.
    ところで,「専門科目の先生に質問する」ということを行っているでしょうか? 先輩と一緒に考える,ということもやっていらっしゃるでしょうか? きちんと物事を理解するためには,正解を与えられるのではなく,自分で(他人に質問しながらでも)求めていくという態度を身につけることがとても大切だと考えています.その学習過程で,調べ物をしたり,私あるいは私以外の先生に質問したり(私に質問するとヒントしか出ませんが),ということ自体は歓迎されます.
  • 「授業時間の延長が多かった.もう少しよゆうをもった計画の方が良いのでは.」
    →はい,それはすみません.なかなか,毎回,ショートレクチャーをやると,授業時間自体は50分程度に短くなってしまいます.その中で十分な学習活動を計画するのは,授業が13回程度しかない現在では容易なことではありません.が,何とか工夫したいと思っています.皆さんきちんと授業開始時刻に集まっていますからね.ご指摘感謝です.
  • 「せっかくのショートレクチャーなので,もっと専門知識を学びたいと思う.でもこれまでのものを見ている限り,自分のわからない内容は分からないままで,少しもったいないと思った(レクチャーに対する小テストがあると学ぶキッカケとなるかも)」
    →自分で分からないことは自分でドンドン調べるとよいと思います.皆さんにテスト問題を少し出題してもらうのも手かも知れませんね.
  • グループワークですが,やらない人がいて,頑張っている人に負担がいってしまうので,評価に反映できるような仕組みを作って欲しいです.(上げてほしいのではなく,やっていない人と同じ土台で評価されるのは残念です.)」「課題が多くでるのは理解できるが,グループでの課外学習は集まるのが大変だったり,人まかせになるのでやめたほうがいいと思った
    →グループワークをやると,よく出てくる不満だと思います.私は教職課程の課目に限っていえば,その学習機会を活かすも殺すもその人の権利と責任であって,もしもきちんとグループワークに参加しないならば,その人は学習機会を自ら逸失している可哀想な人だなあと考えています.そういう人は,だいたい後期の学習で大きくつまずきますし(結果として評価に反映される),たとえ同じ評価をもらったとしても,その人は自信を持って指導案を書いたり教壇に立てない,という損を被るだけだと思います.ただ,少し相互評価を取り入れるなど考えてみたいと思います.
    一方,課外学習の大変さに関して言えば,半期2単位の授業では4時間の課外学習が設置基準で義務づけられていること,教室を離れたところで積極的に学びあう態度を持つことが,現代を生きる教師に必要だと考えていることから,あえてこのようなやり方を取っています.今,多くの社会人が「朝活」という形で,多少無理をしてでも集まって,自分たちのスキルを高めようとがんばっている,そういう時代になっています.皆さんも,教職に就かれたい,ということであれば,教科に関する学習や,採用試験対策で,一緒に友達と学び合うという活動に慣れ親しみ,それを積極的に実践できる人になって欲しいと思っています(日本には自主的に先生方取り組む「授業研究」という文化があります).
  • もう少し課題を減らした方が,よりよくなると思う
    →学生としての切実な意見だと思いますが(微笑),せっかくご提案いただいたのに申し訳ないのですが,課題が減ることはありません.現場に出たときの業務負荷に耐えながら,クオリティの高い授業を生徒に提供できるようになることが大切ですので,そのための基礎体力を鍛える意味でも課題量が多いという側面があります(なお,課題の内容についても,意味なく課題を出しているわけではないのでご注意を).

以上で,回答おしまい.あと個人が特定されそうな内容があったりするので,オープンに答えられていないものもありますが.

『学びの空間が大学を変える』

2010/06/04

東京大学在職中から携わってきた学習空間の調査研究が,ひとまず書籍(の1章)の形で結実しました.さきごろAmazonでも購入可能になりました(と思ったらあっという間に一時売り切れに…).

学びの空間が大学を変える
http://www.amazon.co.jp/dp/4938789272/

山内 祐平 (編)
林 一雅, 西森 年寿, 椿本 弥生, 望月 俊男, 河西 由美子, 柳澤 要
学びの空間が大学を変える

目次
第1部 教室の変革-ラーニングスタジオ
Part.1 ケーススタディ:駒場アクティブラーニングスタジオ(東京大学)
Part.2 能動的な学びを促進するスタジオ型教室

第2部 図書館の変革-ラーニングコモンズ
Part.3 ケーススタディ:マイライフ・マイライブラリィ(東京女子大学)
Part.4 自律と協同の学びを支える図書館

第3部 交流の場の変革-コミュニケーションスペース
Part.5 ケーススタディ:公立はこだけ未来大学
Part.6開かれた大学を実現するコミュニケーションスペース

私は第1部Part. 2を執筆しました.この5年間,海外のいろいろな大学に訪問調査したり,EDUCAUSEなどに行ったりして調査してきたものをまとめました.このほかにも色々な大学のいろいろな学習空間を紹介したかったのですが,紙面の都合で….

今回のお仕事では,千葉大学の柳澤先生には本当に勉強をさせていただきました.先生とは先日のセミナーのときにでも,何か続けて一緒にできると良いですね,という話になりました.そのようなプロジェクトになるとよいなぁと思っています.

卒業生活躍中.

2010/06/04

卒業生の菊池君が,研究テーマを少しずつ決めはじめているようです.

【今年の研究計画】ICTを活用した国際理解学習の支援に関する研究

http://blog.iii.u-tokyo.ac.jp/ylab/2010/04/ict_3.html

国際交流学習と外国語活動(学習)との狭間で,卒論のときもずっと悩んでいましたが,またもや悩んでいるようですね.しかし時間はまだたっぷりありますので,ぜひよい形で結実するとよいと思います.

山内先生のところでしっかり成長するのを楽しみにしています.

「デジタル教材の教育学」発売

2010/04/21

小生も1章を担当しました「デジタル教材の教育学」(山内祐平東京大学准教授(編)),書店での発売が始まっているようです.amazonではまだ のようですが,お知らせします.

A5版208頁・税込み3360円,ISBN978-4-13-052079-9

学校教育,企業内人材育成,外国語教育,生涯教育など,オンライン学習が広まる中,デジタル教材に何が求められているのか、その歴史と思想から,活 用の動向,設計/評価の実際まで,デジタル教材に関する基礎知識を網羅した一冊です.

第1部 デジタル教材の歴史と思想
第1部では,デジタル教材の歴史と背景にある思想について,理論と事例を対応させながら解説する.序文で述べた概要を詳説し,デジタル教材の歴史と思想が どのように関係しているのかをCAI, マルチメディア教材, CSCLの順に説明する.

1章 個人差に対応する:CAI
行動主義を背景としたスキナーのティーチングマシンという発想が,教師による画一的な教授行為の代替案として,一人一人の学習進度に対応するためのCAI という形態を生み出す.ここでは,事例として初期のCAIであるPlatoと人工知能技術を用いた知的CAIであるBuggyを紹介する.

2章 学びの文脈を作る:マルチメディア教材
子どもを受動的な学び手として仮定したCAIを批判して,学習者の能動性を重視し,学ぶための文脈や素材の提供に主眼をおいたマルチメディア教材が制作さ れるようになる.その背景には,行動主義から認知主義へのパラダイムシフトがあった.

3章 議論の中で学ぶ:CSCL
学習は社会的状況に埋め込まれた行為であるという社会構成主義の考え方を背景として,複数の学習者が議論しながら学習を進めるための学習支援シス テムの開発が行われる.事例として,CSILE, Knowledge Forum, ReCoNote, WISE, LeTUSを紹介する.

第2部 デジタル教材の活用と展開
学校教育での利用を中心に研究されてきたデジタル教材は,インターネットの普及とともに,社会の様々な領域で活用されるようになった.第2部では,特に利 用が伸びている領域として第2言語習得, 企業内教育, シリアスゲームを取り上げ,解説する.

4章 第2言語習得での活用:Computer-Assisted Language Learning
第2言語習得における情報通信技術利用の流れを3段階に整理し,それぞれの段階においてどのようなデジタル教材が制作されてきたかをまとめる.また,事例 として,ニューハンプシャー大学と青山学院大学で行われた実践研究を紹介する.

5章 企業内教育での活用:eラーニング
企業内人材育成のために,デジタル教材は多様な形で利用されている.企業内教育における情報通信技術の利用の流れを概説し,事例として産業能率大 学で制作されたGBS理論に基づくeラーニング教材「TARA-REBA eラーニング」について説明する.

6章 学びと遊びの融合:シリアスゲーム
教育や社会における問題解決のためにデジタルゲームを開発・利用する試みとしてシリアスゲームの動向について解説する.事例としてFood Force, Virtual U, Huzmat: Hotzoneを紹介する.

第3部 デジタル教材のデザイン論
第3部では,デジタル教材を制作するために必要な設計論・評価論を教育学的な理論と対応させながら解説し,東京大学ベネッセ先端教育技術学講座(BEAT) で開発されたデジタル教材「おやこde サイエンス」と「なりきりEnglish!」を事例としてデジタル教材の設計と評価の実際について考える.

7章 デジタル教材を設計する
デジタル教材を設計するための理論として,章の前半においてインストラクショナルデザインを解説し,後半では教材設計に有用な理論として,ARCSモデル,認知的柔軟性理論,実践共同体をとりあげる.

8章 デジタル教材を評価する
デジタル教材の評価について,評価に対する考え方,実験や準実験などの評価の方法,学習履歴データを利用した仮説生成型の教材評価について解説す る.

9章 デジタル教材の開発1:おやこdeサイエンス
BEATで開発された親子で科学を学ぶためのモバイル学習環境「おやこdeサイエンス」を事例として,教材開発から評価までの流れを説明する.

10章 デジタル教材の開発2:なりきりEnglish!
BEATで開発された社会人向けモバイル英語学習環境「なりきりEnglish!」を事例として,教材開発から評価までの流れを説明する.

新年度はじまる。

2010/04/13

あけましておめでとうございます.

という日本ならではの「新年度」.授業も始まるし,ドタバタドタバタしていて,すっかりブログの更新は滞ってしまいました(いつものこと).

あまり時間がないので,いくつか,でも,あとでまとめておきたいこと.

  1. 3月22日は卒業式.初めて出席(1年目は出てもほとんど知っている学生がいなかった…).研究室のみんなは,進路が決まってよかった.おめでとう.
  2. 3月末に,SITE (Society for Information Technology and Teacher Education) という会議に行ってきました.詳細,twitterでつぶやいたりしましたが,とくにinvited speakersがおもしろく,大変ためになりました.以下,詳細は後述(いつ書くことやら)ですが,主な話題.
    • HarvardのChris Dedeが来て,21st Century Skillsのはなし.この話は,3月末に三宅なほみ先生と大島純先生を中心に輪読会を行ったATC21S (Assessment and Teaching of 21st Century Skills)というMicrosoft, Cisco, Intel+学習科学研究者のwhite paperに載っていた話と関連.大変面白かった.要復習.
    • Erin ReillyのRemix culture for learningも大変面白かった.New Media Literacyと新しいculture for learning.
  3. 今年の卒業制作の学生さんは,主に生涯教育をターゲットとしている.そのうちせっかくなので自分たちの卒業制作(研究)の自己紹介をさせたいと思っている.
  4. 今年のプロジェクトの学生さんは,博物館・美術館学習支援.詳細はまだ詰まっていないが,春合宿など充実.
  5. この半月くらい,学部初年次教育”リテラシー演習”のリニューアル工事.2年目にして再設計(当たり前か).でも昨年度の授業はハードだけど役に立つと好評だったらしい(某学生評価冊子による).そういうのを見ると,設計に携わった者としては素直にウレシイ.

そんなこんなで,今日からゼミ.明日はプロジェクトと教職で3コマ,明後日はリテラシー演習2コマに専門1コマと続くのでした.

ハングリー精神

2010/03/16

石井裕先生(神戸大時代の同僚ではなく,MITの大先生)のステキな言葉.石井先生とはCSCL2005@台湾で一度ドクターの指導教員だった加藤浩先生にご紹介いただいたくらいなので,ご本人に覚えていただいてはいないと思いますが,激しい人だと思いました.

何かのプレッシャーがなければ、必死さは生まれないと思っています。自由に研究していい、と言われて、本当にいい研究ができるかどうか。忙しいからこそ必 死になる。忙しさの中で必死にヒントを見つける。飽食の時代で恵まれすぎていることは、意外に不幸なことなのかもしれない。飢えがないからです。適度なプレッシャーがあるほうが、実はいいんです。

(中略)

MITの学生たちが目を輝かせるのは、自分が作った技術やアイデアが社会に貢献し、社会に残るかもしれないのだ、という事実を知ったときです。見つめている視点が高い。だから小さな成功に満足することはない。小さな成功を守ろうとすることもない。一度の成功で満足もしない。

39歳でMIT教授!タンジブル・ビッツを生んだ石井裕 リクナビNEXT Tech総研)

基本的に,MITであろうとなかろうと,”学生たちが目を輝かせるのは、自分が作った技術やアイデアが社会に貢献し、社会に残るかもしれないのだ、という事実を知ったとき”だと思う.うちの学生でもそう.その視点を獲得できるかどうかが,おそらくうちの学生が”一皮むける”チャンスをゲットできるか否かの境目なんだろうな.

「プロジェクト」をやっていて面白いのは,そういう学生を見たときです.明らかに変わる.毎年そういう学生を見ます.大きく変化し,飛躍します.

ぜひ今年の「プロジェクト」の学生も,心底そう思える境地に到達していただきたいと願っています.

そして石井さんが持っているこのハングリー精神は,私も常に忘れないように肝に銘じたいと思います.忙しいことが必ずしもいいとは思わない.しかし,限られた時間でよりよい研究をアウトプットしていくハングリー精神は大切にしなければならないし,常に上を目指してチャレンジしていくことを肝に銘じなければならない.

卒論の学会発表!

2010/03/15

3月5日(土)に,広島大学にて日本教育工学会研究会が開催されました!

当研究室の卒論生,菊池裕史くんが学会発表でした.

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(photo by 山田さん@金沢大

菊池裕史・中村泰・望月俊男(2010) Google Street Viewを利用した国際理解学習の実践.日本教育工学会研究会研究報告集,JSET10-1,pp.27-34

初めての学会発表でした.前日,一生懸命練習をしまして,本番はバッチリと堂々こなしてくれました.お疲れ様でした!

彼は,東京大学大学院学際情報学府の山内先生の研究室へ進学します.
国際理解学習について続けていきたいとのこと.引き続き,がんばってください.

2009年度の振り返り

2010/03/13

もうすぐ2009年度が終わりますね.
2009年度の総括を簡単にしてみたいと思います.

■研究

研究は,たくさんのプロジェクトを抱えすぎて,同時並行できないので,全体的な進捗が良くないと感じています.その中でも,以下のような成果が出てきました.

  • CSCL2009でBest Technology Design Awardを受賞
    東京大学に勤めていたときに開発したeJournalPlusの協調学習機能の開発に焦点を当てて発表をしてきました.なんか候補らしい…と聞いていましたが,あまり期待をせずに(授業もあったし)最終日を待たずに帰国してしまったら,途中のフランクフルト空港で受賞の連絡が….これも苦労して開発したプロジェクトの皆さん(とくに渡部さん@元マイクロソフトディベロップメント,ヨハンソンさん@元日本SGI)のおかげです.
    そして,代理で受け取ってくださった宮原さん@東京大学,ありがとうございました.宮原さんは受賞者と勘違いされて,空港でもいろいろと声をかけられたそうです.よかったですね(笑).
  • SNSを使った教育実習支援のプロジェクトで論文が採録・掲載
    専修大学に来て始めた教育実習支援のためのSNS活用のプロジェクトで論文が資料として,日本教育工学会論文誌の特集号「協調学習とネットワークコミュニティ」に採録されました.ICCE2009@香港でも発表をしてきました.先日は京都外国語大学でこの話をしてきました.2年間続けていますが,なかなか学生の皆さんが有効に使ってくれているようで,良い感触を得ています.これは専修大学個人研究助成の支援をいただきました.大変ありがとうございます.
  • マンガ表現システムVoicingBoardを使った学習指導案作成支援プロジェクトの論文が採録
    鈴木栄幸先生@茨城大学が開発されているVoicingBoardというマンガ表現支援システムを使って学習指導案の作成,授業設計を支援するプロジェクトを科学研究費補助金で推進しています.昨日,日本科学教育学会の論文誌特集号「学習場面における他者との関わり―理論,実践,システム開発」に資料論文として採録されたとの連絡をいただきました.私は共同研究者としての関わりですが,大変よかったです.
  • ラーニングスペースに関する書籍が完成
    とはいっても,その一端を書きました.山内さん林さん,西森さん,椿本さん@東大柳澤先生@千葉大,河西さん@玉川大のプロジェクトです.東大時代から3年間いろいろな新しい学習空間に行ったり,資料を読み込んで情報収集を続けてきました.5月にボイックスから,「学びの空間が大学を変えるラーニング スタジオ・ラーニングコモンズ・コミュニケーションスペースの展開」というタイトルで発売されます.これも多数の訪問先の皆様のご協力を頂いて完成しました.ありがとうございました.

■教育

  • 3名が卒業論文を書きました
    今年から卒論生を受け入れはじめました.3人の男子学生の指導を行いましたが,試行錯誤の中で進めていきました.とはいっても,学校教育に関わる学生がほとんどだったので,指導はしやすかった方ではないかと思います.目白大学の藤谷先生名古屋市立戸田小学校の廣田先生つくば市立栗原小学校の中村先生には,本当にお世話になりました.とくに中村先生は共同研究者として関わりをもっていただきました.卒論を製本に出して,ようやく一段落です.
  • 初めて「プロジェクト」を一人で担当
    この学部のコア・カリキュラムである「プロジェクト」を初めて単独で担当しました.高齢者のライフスタイルを支援するプロジェクトを担当しましたが,これも専門外でしたのでいろいろ苦戦しました.社学連携も初めて経験して,暗中模索で難しいところがありましたが,学長室企画課の皆さん,川崎市の皆さん,快く学生を受け容れてくださった高齢者の皆さんのおかげで,どうにか成果を挙げることができました.学生さんたちもよく頑張りました.担当教員というより,ナビゲータとしてうまくできなかった部分もありますが,卒業研究として続けたいと思える学生さんが出たことは,大変良かったと思います.また,朝日新聞さんにご取材いただいたのもよかったですね.
  • 新科目「リテラシー演習」のアドバイザーにトライ
    1年生の導入科目が新設され,直接は担当しなかったのですが,カリキュラムや教材製作を担当するアドバイザーとして参加しました.初年度だったせいもありますが,戦場のようになってしまい,非常勤の先生方にはご負担をおかけしました.国際交流基金の島田さんや,山形大学の松田さん,東京大学の椿本さんなど,日本語のプロや,初年次教育に強い東京大学の御園さん重田さんなど,多数の非常勤講師に支えられて,なんとか立ち上げを行うことができました.
  • その他,自分の授業の仕方を変えたり,いろいろなチャレンジができたと思います.

■その他

  • NHK高校講座「情報A」の講師をつとめました
    ディレクターの大房さんのご紹介で,不肖,ワタクシ,NHK教育テレビに出演させていただくことになりました.「情報をデザインする」「メディアを学ぼう(2)」を担当しています.しかし,テレビに出るというのは,なかなか大変な仕事でした….
  • それ以外に,「その他」が,あまり思いつかないですね….なんだか,大学にずっといた1年だったような気がします.

来年は,いよいよ3年目です.初めて同じ大学に3年勤めることになりました(笑).チャレンジ精神を忘れずに進んでいきたいと思っております.

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